「知らないうちに増えていた」——猫の多頭飼育崩壊とは何か
外にいた野良猫を1匹拾って飼い始めたら、いつの間にか20頭に増えていた——。
そんな話を聞いたことはありますか?
これは特別な話ではありません。猫は繁殖力が非常に強く、避妊・去勢をしないまま飼い続けると、1年間で10頭、20頭と増えていくことも珍しくありません。
こうした状態を「多頭飼育崩壊」と呼びます。
飼い主が適切なケアをできなくなり、猫たちは十分なエサも、医療も受けられないまま、不衛生な環境に取り残されていきます。
さらに、飼い主が突然亡くなったり、介護施設に入ることになったりして、猫だけが家に残されてしまうケースも後を絶ちません。
引き取り手がいなければ、「殺処分」になる

行き場を失った猫たちは、動物愛護センターなどに引き取られます。
しかし、引き取り手が見つからなければ——殺処分の対象となってしまいます。
2024年度、全国で殺処分された猫は4,866頭。
そのうち約6割は、生まれて間もない赤ちゃん猫です。
生まれた場所が違っただけで、生後数週間のうちに命を落とす猫がいる。
私たちが日常生活を送っているこの瞬間にも…。
「ひとりで抱えていたら、もう終了でした」

トリマーとして働きながら、動物保護活動団体の代表も務めるある女性の一日に密着しました。
午前中は動物愛護センターへ出向き、保護された猫たちのトリミングを行います。この日は人慣れが難しい野良猫たちの様子を見て、無理にトリミングはせず、まずゆっくりと距離を縮めることに専念しました。
つい先日も、多頭飼育崩壊の家庭から保護の相談が入ったといいます。
しかし、代表自身がお世話できる猫の数には限界があります。そうした際には他のボランティアに声をかけ、なんとかつないでいくしかありません。
夕方には、1年ほど前に2頭の猫を譲渡した家庭を訪問しました。
そのうちの1頭は、前の飼い主が亡くなったことで保護申請を受けた猫でした。
引き取った当初の状態は、ひどいものでした。

室内でケージ飼いしていたと聞いていたにもかかわらず、全身が糞尿にまみれ、ノミとダニだらけ。
洗っても洗っても、水が汚れていく——とても愛情を持って飼われていたとは思えない状態でした。
それから1年。
エサをあげる時以外はずっと唸っていたその猫は、今ではすっかり穏やかになり、訪問した代表を怯えることなく出迎えてくれました。
「看取れる幸せを、もらっているんです」
新しい飼い主の方は、こう話してくれました。
「推定15歳ほどのシニア猫です。私が仕事で留守番をさせなきゃいけないので、眠っている時間が長く、静かに過ごしたいシニア猫を探していたら、紹介してくださったんです」

看取りまでの時間が短いことへの不安や寂しさはないのか、尋ねてみると——
「シニアならではのかわいさがあるんです。老化で衰えていく姿が、私には愛しくて尊いと感じます。だから、看取れる幸せをもらっているんです。それが私の役目だと思っています」
この言葉を聞いた代表は、静かにこう続けました。
「今、保護しているのはシニアの子たちが多くて。こう言ってもらえることが本当にありがたい。周りの人たちのおかげです。私がひとりで全部抱え込んでいたら、もう終了でした」
猫の命を守りたいと思う人たちがつながり、一人ひとりが力を合わせることで殺処分のない世界へ、一歩ずつ近づいていっているのかもしれません。
保護活動の現場で、何が必要とされているのか

猫を保護し、新しい家族へつなぐまでには、多くの時間とお金がかかります。
一頭の猫を迎え入れるだけでも、以下のような費用が必要です。
不妊・去勢手術
ワクチン接種
健康診断・血液検査
ノミ・ダニ駆除、駆虫薬
日常のエサ、トリミング
たとえば多頭飼育崩壊で20頭の猫を一度に保護した場合、すべての猫の譲渡先をすぐに見つけることはほぼ不可能です。その間の医療費や生活費は、ボランティア団体や個人が負担し続けることになります。
病気やケガのある猫、高齢の猫であれば、さらに譲渡は難しくなります。
金銭的・体力的な限界から、活動を続けられなくなるボランティアも少なくありません。
こうした現場を支えるために、2025年に立ち上がったのが「ピースニャンコ」です。
ピースニャンコが目指すこと——「医療支援」で現場を支える

認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンが運営するピースニャンコは、猫の保護活動をする団体・個人ボランティアとともに「猫の殺処分ゼロ」を目指して活動しています。
活動の軸となるのは「医療支援」です。
ボランティアにとって最も大きな負担の一つである医療費を支援し、現場が継続して活動できる環境を整えることに力を注いでいます。
また、保護猫の新しい家族を探すためのサイトも公開。
2025年1月から現在までで、218頭の猫が新しい家族とつながりました。
あなたにできること——まず、30秒から

「殺処分」は、日々の生活の中では実感しにくい問題かもしれません。
しかし、日常的に起きている事実です。
猫は、自分の飼い主を選ぶことができません。
生まれた場所が違っただけで、命を落としてしまう猫がいる。
その現実を、少しでも変えたいと思ったなら——まず30秒だけ、時間をください。
3問のアンケートに答えるだけで、10円の支援金がピースニャンコに届きます。
費用はあなたの負担ゼロ。個人情報の入力も不要です。支援金はサポーター企業のgooddoが負担します。
「殺処分のない世界をつくりたい」
「猫を守りたい」
「猫の命をつなげているボランティアさんを支えたい」
そう思ってくださるなら。
あなたの30秒が、1頭の命をつなぐ力になります。
\かんたん3問!たったの30秒!/