子どもの貧困

7人に1人の子どもが「貧困」状態にある日本・・ そんな子どもが安心して過ごせる「居場所拠点」で働くスタッフの思いとは?

先進国で最悪…7人に1人の子どもが「貧困」状態の日本

日本の子どもの7人に1人は、「貧困」状態にあると言われています。特に、ひとり親世帯の子どもは2人に1人が「貧困」。これは先進国の中で最悪の数字です。
 
1日1日を生きるので精一杯。生まれた環境が違っただけで、貧困に苦しむ子どもが日本にはたくさんいるのです。
 

世帯の状況に合ったサポートを!現場で働く佐藤さんの思い

「子どもの貧困」に対して、さまざまな団体が支援を行っています。その一つが『子どもの貧困に、本質的解決を。』というミッションのもと、困難を抱える子どもたちに学習支援や居場所支援を行っている『NPO法人Learning for All(ラーニングフォアオール)』です。
 
現在、Learning for All の職員として子どもたちの支援を行なっている佐藤さんは、どのような思いを胸に子どもたちと向き合っているのか、その思いを聞いてみました。
 

早速ですが、Learning for All に入職した理由を教えて下さい!

 

経済状況や生まれ持った障がいなどの「本人にはどうしようもない理由」で、学習含めた様々な経験が制限されることが、どうしても許せなかったからです。

 

なるほど。何か印象的なエピソードがあれば聞かせてください。

 

実は、大学時代は障がいのある子どもたちを支援する活動をしていて、その頃の経験から「1人1人にあわせた教育ができ、自信をつけられる場を作りたい」と考えて、最初は完全個別指導の学習塾に就職したんです。

 

学習塾で起こった、佐藤さんの心を揺さぶる悲しい現実…


学習塾で、ある母子家庭の親子の入塾面談をしたときの話です。全く勉強にやる気のない中学3年生の男の子とそのお母さんでした。

まず私は、男の子と1対1でゆっくりコミュニケーションし、好きなもの、やりたいことなどを聞いていきました。話していくうちに、彼は「実は将来の夢があって行きたい高校がある。でもどうせ無理だから恥ずかしくて言えない。」と言ってくれました。

 

なるほど。

 

私は「それならこうやって勉強していこう、大丈夫だよ。」と全力でサポートする約束をしました。すると彼はやる気になり、自分でお母さんに「ここで頑張りたい!」と言ったのです!

その変化に驚きつつも、喜びを隠せないお母さんの嬉しそうな顔を今でも覚えています。

 

佐藤さんの優しくも本気のコミュニケーションが、彼の心を動かしたんですね!すごいです!それからどうなったんですか?

 

入塾の手続きを進めることになったのですが、料金表を見せるとお母さんの顔つきが一瞬で変わり、涙を浮かべながら言いました

「すみません。この料金では通わせられない。あんなにやる気になった子どもの思いを踏みにじることになるなんて、母親失格ですね…。」

この時のお母さんの表情や言葉、全力でサポートすると約束したのに叶えられなかった自分のやりきれない気持ちは今でも忘れられません。

 

そんなことがあったんですね。佐藤さんのやりきれない気持ちが伝わってきます…。

 

せっかく前向きになった彼の未来を考えたとき「貧困が理由で学習機会が制限されることは許せない」と強く思いました。と同時に「でもお母さんが悪いわけでもない」とも思いました。

「これは1つの家庭の問題ではなく、もっと複雑な社会の問題なのではないか」と感じて、経済・教育・地域などの格差問題を調べていくうちに、この課題に真正面から向き合うLearning for All と出会いました。

 

佐藤さんがLearning for All で将来実現したいこととは?


インタビューの最後に、佐藤さんに「Learning for All」で実現したいことをお聞きしました。
 

生まれた環境等に左右されず、誰もが自分のやりたいことを選択し、前向きに努力している社会にしたいです。それは「子どもだけでなく、学生も大人も、どんな環境にいる人も全員」です。

最終的には、その環境の素晴らしさにみんなが気づき、周りの人に対してその環境を提供する側になり、それぞれの努力を相互にサポートをしあえるような社会になったら最高だな、と思います。

 

素敵な社会ですね!佐藤さんのお話を聞いて、そんな未来を一緒に実現したいと思いました!

 

私自身も常に「今やりたいことは何か、将来やりたいことは何か」を問い続けて、できるアクションをし続けたいと思っています。

きっと1人ではできないこともたくさんあると思うので、その時周りにいる全ての人に頼り頼られ、それぞれが自分の進みたい道に向けて努力していきたいですね。

 

「居場所拠点」にやってくる子どもたちの現実

「歯磨きや入浴など基礎的な生活習慣が身についていない」

「感情のコントロールをすることが難しく、嫌なことがあると、友達を叩いたり、かんしゃくを起こしてしまう」

「経済的に塾に行く余裕がなく、学習が遅れている・・」

 
Learning for All にやってくる子どもたちは、虐待を受けたり、不適切な養育環境に置かれている子も少なくありません。
 
そのため、心地よい環境で適切なケアを受ける、基本的な生活習慣を身につける、めいっぱい遊ぶ、といった子どもたちとって「当たり前」の機会が得られていません。こうした状況では心身を成長させることができず、学習以前の段階でさまざまな課題を抱えてしまっています。
 
不安なことやしんどいことを相談する相手もおらず、自分を支えてくれる友人とのつながりもないため、孤立してしまっているのも容易に想像できます。そうした子どもたちのために開かれている「居場所拠点」では、子どもたちにどんな変化が見られるのでしょうか。
 

佐藤さんが働く居場所拠点とは?

佐藤さんが働く「居場所拠点」では、以下のような活動をしています。

・平日週5回、14時〜20時に、小1〜小3の子どもたちを迎える

・遊びや宿題など、子どものやりたいことを実現するために一緒に考え、サポート

・手洗い・うがいや歯磨きといった基礎的な生活基盤を身につける支援

・スタッフや他の子どもたちと一緒に夕食を食べる

・親身になって子どもや、保護者の話を聞いてくれるスタッフとボランティアがいる

こうした安心できる居場所の中で、個別の子どもの課題や強みに合わせた、また保護者や世帯の状況に合わせた個別の支援計画をもとに、一人ひとりに寄り添った支援を行なっているそうです。

拠点に居る時間だけではなく、家庭に居る時間にも目を向けた支援を行っているとのこと。

支援計画ではそれぞれの子どもが抱える背景にも必要に応じて踏み込み、生活全体の課題が解決されるように取り組んでいるそうです。保護者との日々のコミュニケーションを通じて信頼関係を築き、家庭も含めた総合的なサポートを行なっています。
 

「Learning for All 」の活動に関するアンケート(3問)に答えて、10円の支援金を届けよう!

さまざまな困難を抱えている子どもたちのために、「貧困」の問題解決に取り組む、NPO法人Learning for All 。
 
今なら、30秒で終わる3問のアンケートに答えていただくだけで、10円の支援金をLeaning for All さんに届けることができます。

支援にかかる費用は、サポーター企業であるgooddo()が負担するため、あなたには一切費用はかからず個人情報なども必要ありません! ※gooddo株式会社は、株式会社セプテーニ・ホールディングス(東京証券取引所 スタンダード市場)のグループ会社
2025年3月末時点で、なんと36万人を超える方が無料支援に参加してくださり、360万円以上の支援金をLeaning for All さんにお届けできています!  
 
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
 
「子どもたちのために、できることを始めたい」
もしあなたがそうお考えなら、アンケートに答えて支援に参加してみませんか?

 

情報提供:特定非営利活動法人 Learning for All
※子どもたちのプライバシーを守るため、実際にLerning for Allが接している子どもたちの事例から、
一部内容を変えて掲載しています※