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「それならよござんす。自分たちで勝手にやります」
当時67歳の相馬雪香（そうま ゆきか）さんは、そう言って椅子を蹴って席を立ちました。
時は1970年代。
ベトナム、ラオス、カンボジアから約144万人の人々が迫害や内戦を恐れて難民となっていました。
相馬さんはカナダの友人から「タイの難民キャンプでは遠く離れたヨーロッパから来たボランティアが援助活動をしているのに、日本人のボランティアはいない。日本人はどうしてこうも冷たいのか」という内容の手紙を受け取っていました。
相馬さんは、手紙を読んで「冗談ではない。みんなあたたかい気持ちは持っている。ただ、表に出せていないだけだ」と感情がたかぶりました。
そうしてまず訪れたのが外務省。
しかし、難民への支援を直談判した相馬さんへの返事は「難民支援は官の仕事、民は余計なことはしなくてよい」と冷たい内容のものだったのです。
忘れられないあの光景
相馬さんが訪れた、ラオスの難民キャンプでの忘れられない光景がありました。
ボロボロの小屋が並んでおり、そこにはお年寄りと子どもたちばかり。
気力もなく、うつろな目をしている子どもも、たくさん見かけました。
すると…難民のひとりが、「日本の方にあげてください」とサツマイモを差し出してきました。
ここに暮らす人々にとって、このサツマイモは貴重な食料です。
相馬さんは受け取って良いのか、躊躇しました。
「親切にしてくださったことへのお礼ですから、ぜひ受け取ってください」と同行している方にそう言われて受け取りました。
相馬さんは胸がいっぱいになり、「…ありがとう。ありがとう…」と繰り返し伝える以上に言葉が出てきませんでした。
一人1円出せば、1億1,000万円が集まる
「国がやらないなら私がやる」
相馬さんは専業主婦。特別な資格や資金もなければ、後ろ盾があるわけでもありません。
しかも、当時の67歳、女性で新しいことへの挑戦には大きなハードルがあったことでしょう。それでも「日本人の心に直接訴えれば必ず響くものがある」と信じて、同志を募ることにしました。
こうして、1979年に日本初の民間による難民支援団体「インドシナ難民を助ける会（現：AAR Japan［難民を助ける会］）」を創設しました。
支援するための費用はどうするのか？と聞かれた相馬さんはこう答えました。
「日本人が一人1円ずつ出せば1億1,000万円になる。」
彼女は仲間やボランティアと共に、街頭やメディアを通じて「1人1円募金」を呼びかけます。
「年金暮らしの老婦人から幼稚園の子どもまで、欲しいものを我慢して送ってくれる。同封された手紙は涙なしには読めませんでした」と相馬さんは語ります。
「本当に人間の善意のあたたかい心っていうのが、どんどんつながっていくんですよね。」
その想いは全国へ広がり、4か月後、本当に1億1,000万円が集まりました。
現在のAAR Japanの活動とは？
「誰が正しいか、ではなくて、何が正しいかを考えなさい」
「いつでも、どこでも、必要なことは何でもやる」
「他人の心や行動は変えられない。でも、自分は変えられる」
相馬さんの想いは、45年経った今もAAR Japanの活動に生き続けています。
1979年の創設以来、日本を含む65以上の国・地域で支援を展開。
難民支援だけでなく、地雷・不発弾対策、障がい者支援、災害支援など6つの分野で活動しています。
2024年には、20のカ国と地域で25万7,584万人に支援を届けました。
日本国内でも、大きな災害時にはいち早く必要な支援のために動いています。
30秒で終わる「AAR Japan」の活動に関するアンケートに答えて、無料でできる支援に参加しよう！
相馬さんは96歳で亡くなるまで、難民支援を続けました。
80歳を過ぎてもカンボジアを訪れ、85歳では旧ユーゴスラビアの子どもたちに支援を届けようとしていたほど。
「今だってお腹を空かしている人は世界にいっぱいいる。生きているうちは、お役に立つことはやらせていただきますよ。」
その言葉の通り、生涯を通じて“行動する優しさ”を貫いた相馬さん。
「自分にもできるかもしれない」と思ったら、まず一歩を。
あなたのその一歩が、遠い国で困難に立ち向かう人の希望になります。
今なら、30秒で終わる3問のアンケートに答えていただくだけで、10円の支援金をAAR Japanさんに届けることができます。
支援にかかる費用は、サポーター企業であるgooddo（※）が負担するため、あなたには一切費用はかからず個人情報なども必要ありません！
※gooddo株式会社は、株式会社セプテーニ・ホールディングス(東京証券取引所JASDAQ市場上場)のグループ会社
「自分にもなにかできるということに気づいていただきたい。みんなのために、人のために役立つことを考えてほしいんです」
― 相馬雪香（AAR Japan創設者）
一人ひとりの小さな優しさが、確かに世界を動かす力になります。
ぜひアンケートにご協力いただき、無料支援に参加してください。
あなたの“1クリック”が、希望の灯をともします。