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殺処分を逃れたワンコが、
「低血糖患者」を救うアラート犬に!
私たち人間に殺処分されそうになったワンコが、不治の病”1型糖尿病患者”の命を救うという新しい使命を与えられ、
常に低血糖の危険に備えなくてはならない患者は、支えてくれるワンコと出会える。
つながることがなかった2つの社会課題を、一緒に解決できる道、それが「低血糖アラート犬」の育成です。
日本人にはまだ耳慣れない「低血糖アラート犬」。
一体どんな方法で、患者を救っているのでしょうか?
アメリカの「低血糖アラート犬」とは?
7歳の男の子を見守るラブラドールのジェダイ。
アメリカ・カリフォルニア州で暮らす、ルーク・ナットオールくん(当時7歳)。
1型糖尿病を患っており、インスリン補充が欠かせません。
1型糖尿病とは、生活習慣病と言われている2型糖尿病と違い、突然インスリンを体内で作れなくなる病気です。
毎日、注射やポンプでインスリンを補充しなければ生きることができません。
そして、そのインスリン補充には「低血糖」という副作用がつきまといます。
この低血糖には個人差があり、まったく自覚症状が現れない「無自覚性低血糖」を起こしたとき、
周りに誰もいないとそのまま死に至ってしまうケースもある、恐ろしい症状なのです。
そのためルークくんも、1日に約10回も指から血を出して血糖値を確認しています。
しかし1日10回確認していても、気が付けない場合もあります。
そんなとき低血糖アラート犬の、ラブラドール犬ジェダイ(4歳)が、ルークくんの命を救ったのです。
ある日の夜、ルークくんの母親はジェダイに起こされました。
母親が、息子の様子を見に行くと、特に問題はなさそうです。
彼女はまた寝ようとしていたものの、ジェダイはなかなか落ち着かない様子。
気になった彼女が、息子の血糖値を改めて確認すると、一気に低血糖を起こしていました。
そのまま放置していたら、昏睡状態に陥っていたかもしれません。
ジェダイはその優れた嗅覚で、血糖値を測定することなく、ルークくんの呼気から異常を感知し、お母さんに知らせてくれたのです。
今では、ルークくんや家族にとって、ジェダイはかけがえのない存在です。
※引用:ルークくんとジェダイのFacebook
1型糖尿病スタッフとの悲しい別れ…。
日本で低血糖アラート犬育成に取り組んだきっかけ。
海外では、低血糖アラート犬の実用化が進んでおり、ルークくんを救ったジェダイのように、
血糖値を測定器で確認するよりも早く低血糖を知らせ、患者の命を救った事例もあります。
そんな取り組みに、日本でいち早く取り組んでいる人がいます。
犬の殺処分ゼロへのチャレンジや、災害救助犬やセラピー犬の育成などの活動を続けている、
ピースワンコ・ジャパンの大西純子さん。
大西さんが、この問題に取り組んだきっかけは、一つの悲しい別れでした。
1型糖尿病と戦いながら、ピースワンコ・ジャパンで働いていた小林久美さん。
彼女は、大西さんに、低血糖アラート犬の存在と、育成について教えてくれました。
「欧米には“低血糖アラート犬”というのがいるんですよ。嗅覚を生かして、低血糖になっていることを知らせてくれるんです」
「ピースワンコの保護犬からそういう犬を育てることができれば、日本でもきっと需要があると思います。やってみたいです。」
しかし本格的に研究・育成を始めようと話していた矢先に、小林さんは自宅で倒れ、低血糖状態であることを誰にも気づいてもらえず、亡くなったのでした。
彼女は犬を飼っていたので、その瞬間彼女の愛犬が傍にいたはずで、もしその犬が低血糖に気づくことができていれば…。
この悔しい想いが、大西さんをこの活動へと駆り立てているのです。
低血糖の不安を抱える1型糖尿病患者と、殺処分される10,424頭の犬。
全く別々の大きな2つの社会的な課題。
1型糖尿病は、2型糖尿病に比べて特に小さな子どもが多く発症し、毎日数回の注射または機械(ポンプ)によるインスリン注入がないと、数日で死に至る病気です。
発症の原因は、
生活習慣とは一切関係がなく、自己免疫反応などにより膵臓のβ細胞が突然破壊されてしまうため、と言われています。
現在の医学では、
残念ながら根治させる治療方法は見つかっていません。
1型糖尿病の患者は写真のような注射やインスリンポンプと呼ばれる医療機器で、毎日インスリンを補充しなくては生きていけない上に、ルークくんのように低血糖の不安に怯えながら、毎日10回にも及ぶ血糖値のチェックのため、指先から血を出さなくてはならないのです。
それとはまったく別の、犬の殺処分の問題。
人間に身勝手に捨てられた犬の多数は、全国の動物愛護センターなどに連れていかれ、
年間10,424頭(※)もガス室の中で殺処分されています。
(※2016年度/調査元:環境省)
一見関係がないこの2つの問題を、一緒に解決できる方法が、
「低血糖アラート犬」の育成なのです。
1型糖尿病患者を支援する、
「認定NPO法人日本IDDMネットワーク」とは?
「認定NPO法人日本IDDMネットワーク」は、1995年に設立された、1型糖尿病またはインスリン補充を必要とする状態(この状態をIDDMと呼びます)の患者と家族の支援団体です。
インスリン補充が必須な患者とその家族一人ひとりが、希望を持って生きられる社会を実現することを目指しています。
その最初のゴールは、
1型糖尿病を「治らない」病気から「治る」病気にすること。
この根治に向けたサポートとは別に、日本IDDMネットワークが新しく始めた取り組みが、先ほど紹介した低血糖に苦しむ患者を救う取り組みです。
低血糖アラート犬の育成プロジェクト。
クラウドファンディングで始まった新しい取り組みとは?
1型糖尿病患者にとって、欠かせないのが血糖管理。
血糖値を自宅で測るためには、「血糖測定器」を使います。
測定方法は、穿刺(せんし)器使って指先を針で刺し、測定に必要な血を出すというもの。
ルークくんは、この測定を1日10回程度行っていますが、通常
年間に体に針を刺す行為は注射を含め、3,000回を超えます。
そこで、今注目されているのが、低血糖時の呼気に含まれる匂いで、低血糖であることに気が付けるジェダイのような「低血糖アラート犬」の嗅覚です。
海外で実用化されているものの、血糖値の変化を知らせてくれる糖尿病アラート犬の育成機関は国内になく、訓練方法すらも分からない状態が続いていました。
そんなとき、先ほどご紹介させていただいた
ピースワンコ・ジャパンの大西純子氏に出会い、
災害救助犬なども育成されている経験を活かし、低血糖アラート犬の育成に協力してもらえることになったのです。
(左)認定NPO法人日本IDDMネットワーク・専務理事 大村詠一
(右)認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン「ピースワンコ・ジャパン」プロジェクトリーダー 大西純子
低血糖アラート犬を育成するプロジェクトを始めるために、2017年10月、クラウドファンディングで、
当初の
目標だった200万円を大きく上回り、300万円の寄付金が集まりました。
集まった寄付金は、以下のように使われる予定です。
日本には低血糖アラート犬を育成できるトレーナー自体が、まだいない状況です。
このトレーナーの養成が急務であるため、海外から専門家を招き
ピースワンコ・ジャパンのトレーナーの方々がセミナーを受講し、訓練法を学ぶための研修や訓練費になります。
しかし、低血糖アラート犬を育てるためには、まだまだ長い道のりが待っています。
この取り組みを成功させ、2つの社会的な課題を解決するためには、
私たちの
継続的な支援が必要なのです。
殺処分寸前だった母犬。
その母犬から生まれたアニモの生い立ちとは?
そんな大西さんのもとで、早速1頭の候補犬が育ち始めています。
名前は、スペイン語で
「頑張れ!」を意味する「アニモ」!
母犬は既に妊娠した状態で保護され、早産で5頭生まれましたが、翌日まで生きていたのはアニモだけだったそう。
兄妹の中でのとりわけ小さかったアニモですが、お乳の出ない母犬に代わって大西さんが哺乳瓶で授乳をし、今では生後3ヶ月を迎えることができているとのことです。
低血糖アラート犬の気質で重要なことは、
ヒトに馴れ、家庭環境はもちろん、いろんな環境になれること。
毎日、大西さんが自宅とシェルター、出張にも一緒につれて行き、アニモはどんな状況にも適応できるようになりました。
小柄で愛嬌たっぷり。最近オスワリができるようになったそうです。
低血糖アラート犬を待つ、患者の思いとは?
今も、毎日自分で注射をしながら、1型糖尿病と闘っている子ども達は、
低血糖アラート犬の育成を、心待ちにしています。
この瞬間も、苦しんでいる子どもたち、殺処分されるワンコを救いたい。
今、私たちにできることは・・・
病気の当事者にならない限り、こうした問題を身近に感じることは難しいかもしれません。
そして、
「犬の殺処分」も、どこか遠くで起きている問題のように感じるかもしれません。
しかしこの問題を知り、また自らの支援が病気の子どもたちや、殺処分されるワンコを救う力になることを知り、私は定期的な支援の道を選びました。
1日約30円の寄付で、救われるの命があります。
あなたも「サポーター会員」の一員になってみませんか?
>>サポーター会員になる<<
情報提供:認定NPO法人日本IDDMネットワーク
・スウェーデンから講師を招聘し、低血糖アラート犬の国内トレーナーを養成。
・犬の適性検査、患者と生活することへの適応トレーニング
※クラウドファンディングによるプロジェクトによる寄付は以上の一部まで。
・専門家の協力を得て、効率的な呼気サンプル採集方法を検討。
※最初は高価で特殊な呼気サンプル採集機器を使わざるを得ませんが、普及に向けてはコスト削減が欠かせません。
<2年目>
・様々な血糖状態の呼気サンプルを用いたノーズワーク(鼻のトレーニング)。
・効率的な呼気サンプル最終方法の開発(東京医科歯科大学生体材料工学研究所三林浩二教授チームの協力)
<3年目>
・患者と犬が同居し呼気サンプルを用いたノーズワーク(鼻のトレーニング)
・患者と犬がともに生活をしながらアラートの確認