大阪府北部地震

地震が起きるメカニズムや断層とは?原因解析が困難な大阪府北部地震

2018年6月18日に発生した大阪府北部を震源とする大阪府北部地震では非常に強いエネルギーで揺れを発生させ、広い範囲で強い揺れを観測しました。

全国的に見ても関東から九州まで揺れを観測する大規模な地震は、通常の地震とは異なり複雑なメカニズムで発生したといわれています。

今回は断層と地震の関係や地震発生のメカニズムについて解析し、大阪府北部地震の原因解明が困難な理由について説明します。

大阪府北部地震の被害や震源地、行われた支援活動は?震災を振り返り対策をしよう

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大阪府北部地震では複数の断層帯が関与している?


大阪府北部地震は断層のずれによって発生した地震ではあるものの、少々複雑な状況となっています。

大抵の地震では震源となった断層が特定されるのですが、当初は、大阪府北部地震では断層の特定ができなかったとされています。

地震を引き起こした断層はあるはずにも関わらず、地震調査委員会では発生メカニズムが非常に複雑であり、どの断層に関連しているかは言い難いと発表しました。

その後の解析結果から、最終的には2つの小さな断層が別方向にズレ動いたと推定されるとしています。

これにより震源の真上にある大阪府、高槻市はもちろんのこと、断層の破壊が進む方向に位置した茨木市にも強い揺れによる被害が集中したと考えられています。
地下の断層が2つに分かれ、南北方向の逆断層と北東南西方向の横ずれ断層がそれぞれ動くことで溜まった歪が一気に解放されたと推定されました。

断層と地震の関係性とは


(出典:地震調査研究推進本部)

地震は大きく分けて以下の3つのタイプに分類されます。

  1. プレート境界で発生する地震
  2. プレート内で発生する地震
  3. 内陸部の活断層を震源とする地震

日本列島は海と陸の4枚のプレート境界に位置しており、このプレート境界は海溝と呼ばれる推進6,000メートル以上の位置にあります。
海溝で起こる地震が「プレート境界で発生する地震」、陸のプレート内で起こる地震が「内陸部の活断層を進言とする地震」です。

大阪府北部地震は「内陸部の活断層を震源とする地震」でした。

活断層とは

地面の深いところには硬い岩の層があり、この岩には多くの割れ目があります。この割れ目に大きな力が加わることでずれてしまう現象を「断層活動」といい、最近の地質時代に繰り返し活動し、将来も活動することが推定される断層のことを活断層と呼びます。

活断層により起こる地震


(出典:地震調査研究推進本部)

断層が活動することで地層にわずかなズレが生じます。このわずかなズレが繰り返されることでエネルギーが溜まり、限界に達することで大きなズレになります。

これが地震を引き起こすエネルギー(マグニチュード)となり、そのエネルギーが大きいほど大きな地震へと発展するのです。

大阪府北部地震のメカニズム


大阪府北部地震はM6.1という非常に大きなエネルギーで引き起こされました。
この地震では震源までの深さが地下13kmと浅く、硬くてもろく崩れやすい岩盤があるとされています。

大阪府にはいくつもの断層がありますが、今回の震源周辺は地震を起こすひずみがたまりやすい「ひずみ集中帯」に含まれ、近くには東西に延びる断層帯のほか、複数の断層帯が南北に延びているところでもありました。

そのため、政府の地震調査委員会は「震源地の近くにある有馬-高槻断層帯、生駒断層帯、上町断層帯に関連した活動である可能性がある」ことを発表し、大阪府北部地震のきっかけとなった1つの断層を特定するのは困難だとされています。

(出典:大阪府の地震活動の特徴)
(出典:地震調査研究推進本部)

大阪府北部地震の規模や被害


大阪府北部地震は大阪府北部を震源とした地震であり、大阪市北区や高槻市などを多くの地域で震度6強という激しい揺れを観測しています。

また近畿地方を中心として、東は関東地方から西は九州地方まで、震度5弱から震度1を観測した非常に広い範囲まで揺れが到達した地震でもあります。

発生日時 平成30年(2018年)6月18日 7時58分
震源地 大阪府北部
最大震度 震度6弱
マグニチュード マグニチュード6.1
震源の深さ 13km
死者数 6名
建物全壊 20棟

(出典:内閣府防災情報のページ)

自分の住む地域の地震の想定被害を確認しておこう


過去に大災害となった阪神・淡路大震災も大阪府北部地震と同様の「内陸部の活断層を震源とする地震」でした。

また、海域のプレート境界で発生する地震はマグニチュード8クラスの巨大地震が度々起こっており、2011年の東日本大震災(マグニチュード9)や2003年十勝沖地震、1923年関東大震災、さらに近い将来に起こることが懸念されている南海トラフ地震もこのタイプに分類されます。

日本は世界の中でもとりわけ地震が発生しやすい位置にあるため、日ごろから地震への防災意識をしっかり持っておく必要があります。

家屋の補強や地震対策、非常飲食料の備蓄、非常用持ち出し袋の準備に加え、防災マップで避難場所や避難経路の確認もしておきましょう。

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この記事を書いた人
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