むすびえ

こども食堂を支援するNPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえの活動・事業とは?

2022年12月現在、こども食堂は全国で7,300箇所を超え、各地域で子どもを取り巻くコミュニティとして大切な役割を担っています。

NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえは、全国こども食堂支援センターとして全国各地のこども食堂ネットワーク団体を広く支援しています。
そのほか企業や団体と連携したり、調査・研究を行うなど多様な活動を行うむすびえについて紹介します。
(出典元:NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ)

NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえとは?
全国こども食堂支援センターの活動などについて紹介

NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえは3つの事業を展開


「NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」は全国で展開するこども
堂を支援するNPO法人として2018年に設立されました。

「むすびえ」の名前には「子ども」と「こども食堂」、そして「こども食堂を応援しようとする人たち」をつなげる役割を果たしたいという願いが込められています。

むすびえのビジョンは「こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会をつくる」こと。これは国連SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発のための2030アジェンダ)が掲げる「“誰一人取り残さない”世界の実現」の価値観と呼応しています。

むすびえでは主に3つの事業を展開しています。

むすびえの地域ネットワーク支援事業


こども食堂では、県や市町村のエリアごとに食堂関係者らの情報交換・発信や意見交換のハブ的な役割を担う「地域ネットワーク団体(中間支援団体)」が結成されています。

むすびえは、それぞれの地域でこども食堂を支えているネットワーク団体のサポートとなる活動を行っているのです。

具体的には、こども食堂の立ち上げ支援や運営者同士のネットワークづくり、行政や関係団体との連携、寄付や物品の仲介、情報提供など多岐にわたる支援を行っています。

開催頻度の高いこども食堂に助成

むすびえは個人からだけでなく、企業からの寄付も受け付けています。
企業から寄付された資金は全国にあるこども食堂への支援に活用され、こども食堂の中で開催頻度が高く助成を希望する食堂に対し、資金仲介を行っています

開催頻度が高くなると出費もかさむ

こども食堂の開催頻度は、食堂によって様々です。月に一度のところもあれば、365日3食を提供するこども食堂もあります。

しかし、当然ながら開催頻度が高くなると食材費用や設備費用などの出費がかさむため多くの運営費が必要です。
そのため、各地域のこども食堂ネットワークを通じて、対象となるこども食堂の情報を提供してもらい、こども食堂に対し資金仲介を行っています。

むすびえは企業・団体との協働事業も手がける


むすびえは、企業やNPO団体とも協力しこども食堂の支援を行っています。
全国にあるこども食堂の地域ネットワークを通じ、企業や団体からの寄付やプログラムなどをそれぞれのこども食堂に提供します。
実際に寄付付き商品の販売を原資にした運営費を寄付したり、食品や昔遊び体験などのプログラムの提供を仲介したりしているのです。

漫画化プロジェクト

こども食堂の認知は約7割程度としながらも、実際にこども食堂に行ったことのある人は1割にも満たないことが、朝日小学生新聞(2018年)及びインテージ(2019年)の調査で明らかになっています。

地域交流の拠点、また子どもの貧困対策の両面の機能をもつこども食堂は、これからの地域や社会を持続可能なものにしていくためには欠かせない存在になっていくと考えられていますが、まだまだ「貧困の子どものための支援」「大都市部のことで地方には関係ない」「特別な人たちが行くところ」と誤解されがちであるのも事実です。

そこで、「こども食堂に一度行ってみよう」という空気づくりとして、こども食堂を題材とした親しみやすい漫画を作成します。
子どもも大人も楽しめて、にっこりほっこりできる漫画にすることでこども食堂へのイメージを変え期待感を持って来てもらえるような漫画を目指しています。

こういった企画も、企業からの支援を受け、一緒に取り組んでいるのです。

(出典:インテージリサーチ「子ども食堂の認知等に関する調査」)
(出典:朝日小学生新聞・こども食堂安心・安全向上委員会共同アンケート)

母の日に、お母さんを応援しよう

2019年の母の日には、母の日ギフトを購入するとむすびえへの寄付となる企画を企業からの協力を得て実施しました。

こども食堂は子どもだけのものではなく、子育てをするお母さんをはじめとする保護者にとっても、ほっと一息つける場所にもなってきています。
こども食堂が全国に広がることで、毎日頑張っているお母さんを応援する、そんな機能にもなります。

調査・研究事業


むすびえは、こども食堂が社会の「あたりまえ」となり、より多くの子どもたちがアクセスできるような環境を目指し、必要な調査・研究を行っています。
調査・研究の成果は、地域・社会の人々にこども食堂への理解を広げるため、また適切な制度・政策の実現のために活用されます。

全国どこにでもこども食堂がある状態を実現することを目標に掲げて活動しているむすびえ。そのために、全国にこども食堂がどれぐらいあるのかを、各地域ネットワークと一緒に調査を行いました。
2022年12月に発表された最新の調査結果では、7,300箇所を超えたことがわかっており、2016年からたった6年で約24倍に増えたことになります。
その数は児童館とほぼ同じになり、地域でのインフラ化が一歩進んだことが伺えます。

(出典元:NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ)

NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえは全国のこども食堂を支えている


全国各地で増加しているこども食堂ですが、それぞれのこども食堂の運営者・関係者だけでは実現できることが限られています。
むすびえはそうした方々や地域ネットワーク団体を支援し、こども食堂に関するすべての人々をむすぶために日々活動を行っています。

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この記事を書いた人
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