提供:特定非営利活動法人 レインボーチルドレン

もし、あなたが教育を受けられなかったどうなるのでしょうか?

【チベット難民とは?】
チベットは、第二次世界大戦が終わるまではひとつの国でした。

しかし、中国から軍事力を背景にした圧力により、ほぼ無理やり中国の一部とさせられました。

その際に、チベット政府と中国政府は、改革などを強制しないという取り決めをしましたが、守られることはありませんでした。

チベット人も黙ってはいられず抵抗運動が続き、1959年には反乱も起きましたが、中国に鎮圧されました。チベット政府の長であるダライ・ラマ14世はこれ以上の戦いを避けるため、インドへ亡命し、中国はチベット政府の廃止を宣言しました。

そして、現在の「チベット自治区」が発足しチベットという国はなくなりました。

現在、中国領土内のチベット自治区に留まった人と、亡命してインド・ネパールをはじめ他国で暮らすチベット難民の2つに分かれてしまいました。チベット難民の数は約15万人と言われています。

【チベット自治区で受ける制限】
もし、あなたが教育を受けられなかったらどうしますか?チベット自治区では様々なことが制限されています。  

■言語・・・チベット語の授業は禁止され、中国の統治が進んだため教師も減りました。  

■信仰・・・仏教国であったチベットの95%以上の僧院は破壊されました。現在は僧院施設は復活しましたが、僧侶の数も制限があります。

■表現・・・デモに参加して、スローガンを叫ぶだけで刑務所に投獄される可能性があります。

  これらの制限は現在も続いています。今、チベットという文化そのものが地球上から消えようとしています。

【チベット難民の現状を変えるために必要な教育とは?】


【チベット難民の現状を世界に訴えるために起きた事件】

そんな現状に耐えかねたのは、実はチベット人の子ども達でした。これまでチベットの現状を世界へ伝えるために140人以上のチベット人が焼身抗議をしました。その多くは未来のある若者たちです。

現実から逃避しているわけではなく、チベットのために自分の命を引きかえにしているのです。  

また、チベットの文化を学ぶために、命がけでヒマラヤを越えて、インドなどに亡命する子どももいます。他国にあるチベット難民の社会に行くことで、教育や表現の制限から解放されチベット語やチベットの文化を学ぶことができます。  

【政治的活動家を目指しているターチン君の話】


【チベットから山を越えてインドに亡命】
ターチン君は、命がけでヒマラヤを超え、インドに亡命した子どもの一人です。亡命したのは彼がまだ13歳の時でした。

ある日村でチベット語と英語のCDがかかっていて、それを聞いたことから英語に興味を持ち、英語をもっと学ぶために山を越えたいと思うようになったと言います。

しかし、通常では山を越える道のりはとても過酷です。遠い村や地域からきたチベット人は、一か月間歩き通すこともざらにあり、途中で中国人に見つかれば、最悪殺される危険性もあります。さらに、莫大なお金をガイドに払わないといけません。

ターチン君は、「山を越える道のりに関しては、僕は幸運だった」といいます。

「大変だったことといえば、一日中歩き通してできた凍傷くらい。」

「親切な仏教徒の人たちと山を越えたから、莫大なお金を払うこともなかったし、道中命を失うような危険には晒されなかった。」

そんな幸運も重なり、無事インドに辿り着いたターチン君は、デリー大学で英語を学び、現在は別の大学で勉強を続けています。

【ターチン君の描く将来の夢】
夢は、政治的活動家になるというターチン君。

「私たちが変えなければ、だれも変えることはできない。チベット人として、やらなければいけない…そんな責任感とも言える熱がずっと胸にあって、現在も活動している。」

彼はそのために、現在は大学で中国語の勉強を学んでいます。

「中国のことを嫌うだけではなく、彼らから学び、平和的に付き合っていくことができるようになることは重要。」

そう語るターチン君は、将来を見据えて今も着実にその一歩を歩み進めています。このような学生が増えることは、チベットの将来が変わる大きな可能性を秘めています。その可能性を伸ばすために大学での勉強は必要不可欠です。

【中央チベット政権の首相が語る教育の重要性】  

 

中央チベット政権の首相、ロブサン・センゲさんは、チベットの子ども達が、大学で教育を受けることの重要性を説いています。  

「特に大学に進学するという意味での教育機会が持てる。なぜなら、高卒であることはすでに素晴らしいことです。」  

「更に大学に行けるということならば、まず貧困という状況から抜け出せ、大卒ということであれば教養のある人になれ、より良い職に就くことが可能です。」  

北インドのチベット亡命政権(CTA)は、
1 高度な教育
2 チベット仏教の存続
3 伝統文化の継承
を柱に取り組んでいます。  

  12年生(高校卒業)までは近代的な教育と伝統的な教育をミックスした素晴らしい教育環境にありますが、経済的な理由からその先へ進めるのはほんの一握りです。  

 

  そこで、レインボーチルドレンでは、86あるチベット校を管轄する教育省と手を組んで、2012年にレインボーチルドレン奨学金をスタートしました。  

  チベット難民の子どもたちの大学進学を支援する奨学金で、目標は100名の奨学生をサポートすることです。  

  初年度は3名からスタートしましたが、現在は50名がインドの大学で学び、夏の新学期よりは75名となる予定です。  

  2017年に、奨学生の人数は100名を超える予定です。ターチン君も奨学生の一人です。  

  スマホで100円から、チベット難民の学生を支援することができます。  
 

  チベットが持つ、文化、言葉などを後世に残していくためには、今のチベットの若者が大学で学ぶ機会が必要です。大学に通うために皆さまからのご支援が必要です。

  2014年から始まった取り組みで、すでに多くの方にご支援を頂いています。あなたの月々のご寄付によって、学生たちに長期的で計画的な支援を届けることができます。

 
 

■お支払方法
※ソフトバンクの方は、毎月の携帯電話料金とともに寄付ができます。ソフトバンク以外、クレジットカードを利用した寄付となります。



NPO法人 レインボーチルドレンについて
レインボーチルドレンでは、現在変えられない社会的問題を自ら変えていく、未来のリーダーたちを育成することを目標としています。
地球上の様々な問題は、直接我々の手で問題を解決することは難しいかも知れませんが、子どもたちの未来で解決することは可能かも知れません。
子どもたちの未来に投資をするのです。そのことが遠回りのように見えて、実は近道だと考えています。

慈悲の文化と利他の精神が浸透するチベットは、そのひとつの解決の鍵を握っていると考えます。
日本人と同じ平和の遺伝子をもつチベットと日本の若いリーダーたちが融合することで、きっと未来は変えていけると信じています。

団体名: NPO法人 レインボーチルドレン

所在地: 奈良県生駒市小平尾町107-24

連絡先: Mail:  [email protected]

WEBサイト: http://rainbowchildren.holy.jp/