南スーダン
幼い命を救った栄養治療食とは…
※子どもを救う「プランピー・ナッツ」
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恐怖と不安に満ちた2週間
まもなく2歳のジェームズ君の父親、アルビーノ・ラクさんは、恐怖と不安に満ちた2週間を過ごしていました。
2週間前、重度の栄養不良におちいったジェームズくんは母親によって、南スーダンの首都ジュバにあるAl Sabah小児医院に連れられてきました。
日本では信じられないことですが、この病院は、南スーダンで唯一の子どものための病院です。
安心したのもつかの間、ジェームズくんが入院してわずか数日後に、母親が重度の下痢で亡くなってしまいました。
妻を亡くして途方に暮れていたラクさんは、悲しみとともに、息子も同じように命を落としてしまうのではないかという恐怖を感じていました。
※※南スーダンで栄養治療を受ける子ども(写真と本文は関係ありません)
なんと、
病院に連れてきた時のジェームズくんの体重はわずか8キログラムしかありませんでした。
衰弱していたジェームズくんは、目を開けることさえできなかったのです。
「本当に辛い日々でした。私は非常に孤独を感じました。訪ねてくる親類もいない中、私は息子にずっと付き添いました」とラクさんは語ります。
幼い命を救った栄養治療食
それから2週間、ラクさんは、息子が少しずつ回復していく様子を見守ってきました。
ジェームズくんは、当初は与えられても飲むことができなかった栄養治療用のミルクを飲めるまでに回復し、その後、ピーナッツバターに似たペースト状の栄養治療食「プランピー・ナッツ」を食べられるようになりました。
重度栄養不良の子どもの治療のために特別に開発されたプランピー・ナッツは、高いカロリーと豊富な栄養素が含まれています。プランピー・ナッツは、子どもの重度の栄養不良状態を治療するための必要不可欠な手段であるとともに、家庭に持ち帰って与えることで治療を続けることができるため、入院日数を減らす役割も果たしています。
前例のない栄養危機
「重度の急性栄養不良の子どもは、十分な栄養を与えられた子どもと比較して、命を落とす確率が5倍から20倍にもなります」と南スーダンで支援活動をしている、ヴァンダナ・アガワルは言います。
重度の急性栄養不良の治療を受けている子ども一人につき、
健康児並みの体重に戻すための6~8週間の治療には、およそ136袋のプランピー・ナッツが必要で、全員が十分な治療を受けられるとは限らない状態が続いているのです。
幸いなことに、ジェームズくんの状態は快方に向かっています。もうすぐ退院できることに、ラクさんが感謝の言葉を口にしています。
「病院のみなさんに大変感謝しています。一時は希望を失いかけていましたが、多くのサポートのおかげでもうすぐ家に戻ることができそうです」
命の危機に瀕する子どもたちを救おうとする活動とは?
一人でも多くの助かるはずの幼い命を救うために活動している組織、それが
「ユニセフ」です。
名前を聞いたことのある方もいるのではないでしょうか?
助かるはずの幼い命を栄養不良から守るため、ユニセフが行っている活動は大きく分けて
「栄養不良の子どもを治療する活動」
「栄養不良を予防するための活動」
この2つがあげられます。
栄養不良の子どもを治療する活動
栄養状態のチェックや治療のできる環境づくりを各地で支援しています。
重度の栄養不良と診断された子どもたちには栄養治療食などによる治療が行われます。
栄養不良を予防するための活動
地域に根付く、栄養検査や病気予防の方法を習得した保健員の育成にも力を注いでいます。
母親たちの相談役、また保健施設と地域の橋渡し役として活躍できる人材となっているのです。
命を守るための対策と人材の育成を、災害・紛争の被災地や農村部などのあらゆる場所に広げ、多くの子どもたちを救うために日々活動をしています。
このように、世界規模で活動しているユニセフ。
実は日本も支援を受けていたことがあるのです。
今から約70年前、まだ設立まもないユニセフから、戦後の日本も1949年〜1964年まで15年間にわたって、学校給食用の脱脂粉乳や医薬品など、当時のお金で65億円にのぼる支援を受けています。
活動の規模だけでなく、その長い活動の歴史にも驚かされます。
あなたの気持ちが、栄養不良で苦しむ子どもたちの支援に。
今すぐ、栄養不良の子どもたちを応援する方法とは?
ここまで、興味を持って読んでくださってありがとうございました。
普段、このような「栄養不良で亡くなる子どもたちの問題」という現実と、直接関係の無いところで生きている私たちですが、 おそらく、この記事をここまでご覧になられた方は、少なからずご支援について考えている・考えられたことがあるのではと思います。
「現地に行って助けることはできないけれど、子ども達のために何かしたい!」
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情報提供:日本ユニセフ協会